抹茶のできるまで

1茶園に覆いをする。

茶園にわらふりをする4月下旬になると茶園に「よしず」を広げて約10日間日光を緩やかに遮ります。
よしずを広げて約10日間後には、更に日光を遮るため、わらを均等に振り広げる「わらふり」を何回かに分けて行ないます。





<本覆茶園
日光を遮ることによって新芽は日光を求め、薄く広がります。葉緑素が増加し、鮮やかな緑色となり、アミノ酸類が蓄積されて、独特のうま味とコクが増加します。新芽は覆いの中で20日以上、日光の直射と晩霜を防ぎながら育っていきます。
覆をして新芽を育てる茶園を「覆下茶園」といいますが、その中でも「よしず」と「わら」で覆う茶園を「本覆茶園」といいます。このほか、覆いを黒い化学繊維の「寒冷紗」でも行われます。

2手摘み
人手による茶摘み五月中旬から茶摘みが始まりますが、本覆茶園などの覆下茶園で育った新芽は鮮やかな緑で葉の厚みが薄くなる為、宇治の碾茶(てんちゃ)は現在でも一葉一葉大切に手で摘み採っていきます。しかも永年にわたり、品質を落とさないよう1年に1回、一番茶しか摘みません。また、茶摘みの摘み頃を見極めるのも豊かな経験が必要です。

3蒸 し
荒茶工場へ運ばれた茶摘まれた生葉はすぐに強烈な蒸気で蒸されます。これは日本のお茶独特のもので、葉の中のビタミンCなどを分解する酸化酵素の作用、つまり発酵を止める働きをします。この工程は製品の良し悪しを左右する大切な工程です。

4乾 燥
茶葉を乾燥蒸された生葉は散茶機で、蒸し露を取り除きながら均等に散らされます。そして、葉が開いたまま煉瓦づくりの乾燥炉の中で乾燥されます。こうして出来上がったお茶を「碾茶の荒茶」と呼びます。

5冷蔵保存
冷蔵保管される荒茶できあがった荒茶は密封され、低温で貯蔵されます。そして必要量だけを少しずつ出庫して精選加工の工程にまわします。

6精選工程
蔵出した荒茶は均一の大きさに切断し、「唐箕」で風を利用して茎や葉脈を取り除きます。揃えられた柔らかい葉肉は「ねり」という仕上げ乾燥にかけられ碾茶独特の香りが加わっていきます。乾燥された茶葉は静電気を帯びますのでこれを利用して、高圧の電気選別機で混入した古葉やわらを取り除きます。さらに高級品は色別選別機によって色の劣る葉を取り除きます。こうして葉のやわらかい良い部分だけに仕上げます。
昔は竹製のふるいと箕だけで仕分け、「箕打ち十年」というように熟練を要するものでした。

7審 査
できあがった碾茶(抹茶原葉)は、品種・地質・肥料の加減・製造時期などによって異なりますが、その品質や特徴を、外観・味・香り・水色・かす色によって見極めます。

8合組み(ブレンド)
審査で、色・香り・味それぞれの特色がチェックされた碾茶は、バランスのとれた製品にする為に、それぞれの特徴を生かして合組み(ブレンド)されます。

9石臼でひきます
石臼でひくブレンドされた碾茶は、じっくりと時間をかけて、キメ細かくひき上げられます。ミクロン単位の粒子の細かさや独特の風味などの点で、石臼以上のものは今日でも、まだつくられておりません。
正確にできる目立て職人が少ない中で、専門の技師が独自の技術でつねに石臼を最良の状態に調整し、「のどごしも良く、まろやかな風味」に仕上げています。

丸久小山園ホームページより

抹茶の効用

その昔、お茶は中国大陸から伝えられ大変珍重されました。
日本で最初のお茶専門書といえる、栄西禅師の「喫茶養生記」には、『茶は養生の仙薬なり。延齢の妙術なり』と書き記されています。お茶は万病に効いて、長生きができるということのようです。


年月を経て日常的な飲み物として生活の中に定着しましたが、緑茶は有効成分を豊富に含むため、驚くほど薬効が高い食品であるとその効能が注目されています。

お茶の有効成分として、豊富に含まれているビタミンA・Eは脂溶性であるため、熱湯ではほとんど溶出されません。これらの脂溶性物質を摂るためには、茶葉をまるごと摂取できる抹茶は最適な飲みものであるといえます。


最近よく耳にするようになったテアニンという成分は、摂取すると脳の広範囲でα波が増大し、心を落ち着かせたり、また、脳内神経物質へ作用して記憶学習能力も向上させるという報告がされています。
テアニンとは、お茶の甘味や旨味成分であるアミノ酸の半分以上を占めているお茶特有の成分です。テアニンはお茶の木の根で作られてから葉に移動し、日光に当たると渋み成分のカテキンに変っていきます。
日光を遮って育てた抹茶や玉露にはテアニンが多く含まれているというわけです。
健康を維持し、心にもホッと一息のやさしさをもたらす抹茶を生活に取り入れたいものです。


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